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上村松園買取について
上村松園(うえむらしょうえん)は、美人画の巨匠と呼ばれた女性画家です。明治の後期から昭和の初期にかけて活躍した人物になり、女性ではじめて“文化勲章”を受賞しました。上村松園の描く女性はとても生き生きとしていて、高貴で上品な女性ばかりです。見る人の心を引きつけるような画風が特徴でもあります。
上村松園(本名津禰(つね))は、京都出身で葉茶屋を営む母が女手ひとつで育ててくれました。子どもの頃から絵を描くことが好きで小学校を卒業してすぐに日本で最初の画学校に入学するも、修行したほうが身になると考え退学し“鈴木松年”に師事します。
当時は女性は嫁に行き家を守るのが美徳とされたなか、上村松園の考え方は避難されることもあしました。15歳のとき、「四季美人図」が英国皇太子の目に止まり買い上げになり、上村松園は世間から注目を浴びるようになります。
上村松園の誹謗や中傷が続く中、強い精神力で毎回のように入選&受賞を繰り返すも、失恋を期にスランプに陥ります。61歳のとき「序の舞」が代表作となり上村松園73歳で女性としてはじめての文化勲章を受章するも。翌年に74歳で生涯を閉じました。強く真っ直ぐに人生を全うした女性画家でもあるのです。
上村松園の代表作
1. 序の舞
上村松園が描いた「真に理想の女性像」でもあり、燃える心を冷えるがゆえに呆然として見つめる女性の姿が描かれています。令嬢の華やかで美しい舞を踊る姿を描いており、そう縛りの帯揚げがふっくらと見せて大きく結っています。上品さのなかに女性の強い想いの感じられる作品です。
2. 晩秋
昭和18年のもので縁側にて障子の敗れた穴を直す女性を描いています。粋書で結い上げた神は京都特有の髪型でもあり、仲居さんや水茶屋などの女性に好まれたもので、華美すぎず落ち着いた大人の風格が感じられます。無地の青磁色に黒のかけ襟のコントラストが上村松園らしい美しい作品です。
3. 青眉
昭和9年のもので江戸時代から明治初期は、子どもを産んだ女性は眉を落とす習慣がありました。若い女性とは違う母親としての優しい表情が伝わってきますね。単衣のシンプルな着物は格子柄で、袖元にはワンポイントで花が咲いているなど、女性らしさも伝わってきます。
4. 花筐
継体天皇と照日前のエピソードを元に描いた作品です。狂人の狂う姿を描いたもので、人気の高い作品の一つです。美人化を数多く世に送り出してきた上村松園の画風とは少し違った印象を受けると思います。紅葉がひらひらと舞い落ちるなか、能面のような無表情の女性が立っている姿に考えさせられますね。
上村松園は女性の心理に深く寄り添い、強く生きたさまざまな女性を絵に残すことで現代に伝えてくれているのだと思います。
当店では上村松園の作品を買取強化中です。上村松園の作品がありましたら実績豊富な当店へお気軽にお問い合わせください。関東圏でしたら出張買取が可能ですし、日本全国から宅配買取での買取も可能です。宅配買取の場合はメールでお問い合わせを頂ければ買取価格を提示させて頂きます。